-第30回-
事業アイデア発想のコツ(1)
~ アイデアの種はお客様の不満の中にあり ~

多くの起業検討者の悩み、それは「起業したいが、どのような事業を実施すれば良いのかわからない」ということではないでしょうか。私自身、仕事がら多くの起業検討者とお話する機会に恵まれているのですが、同様の悩みを持つ方は多くいらっしゃいます。このような悩みは「事業アイデアを発想するにはどうしたら良いか」という問いに集約されるように思います。

1.起業家の醍醐味は「事業アイデアの発想」にあり
起業家の醍醐味といえば「こんなサービスが欲しかった!ありがとう」「この商品のお陰で生活が楽しくなった!」など、自分が提供したサービスによってお客様から感謝される瞬間ではないでしょうか。

<世の中にインパクトを与えた事業アイデアの事例>
「ウォークマン(外でも音楽が楽しめるようになった!)」
「携帯電話(いつでも大切な話ができるようになった!)」
など日常生活を豊かにするものから
「ペニシリン(手術の成功率を大幅に向上させた発明)」など
世界中の多くの人に影響を与える発明まで、数えきれないほど多くの事例が存在します。

何気なく使用している商品やサービスを見直して、「これが無かった時は、人々はどのような不便を感じていたのだろうか」と考える癖をつけてみましょう。1日1個考えるだけでも事業アイデアを発想する基礎筋力が身につきます。是非チャレンジしてみて下さい。

2.よくある事業アイデア発想法では不十分?
このメルマガを読んでいただいている、起業を意識されている皆様であれば、当然ながら「自分も世の中の人に感謝されるサービスを生み出したい」と考えられていると思います。それではどのような方法でサービスを発想すれば良いのでしょうか? 有名な発想方法として「世の中のニーズを探り、それを満たすサービスを提供する」という考え方があります。
つまり「世の中はどのようなサービスや商品を求めているのか考える」という方法です。具体的には「世の中の動向を把握する」「周囲の人にヒアリングを行う」「調査会社に依頼する」など、数多くの方法が存在します。

いかがでしょうか?有名な方法ではありますが、多くの方は「理論的にはわかるけど、何かもっとヒントが欲しいなぁ」と思われるのでは無いでしょうか。実はヒントは「お客様が持つ不満」の中にあります。

次回は「事業アイデアを発想するコツ」についてお知らせします。

NPO法人中野中小企業診断士会 志倉康之