-第24回-
 起業に役立つはなし(1)
~起業することで成し遂げたいことを考えよう~

 起業に関して、よくある質問です。『起業したいのですが、まだ、何をするのか決まっていません。でも起業したいです。何から考えたらいいでしょうか。』

起業に興味を持ったら、まず何を考えるでしょうか。「何かできることあるかな?」「私にも起業ってできる?」「「この間、とても腹立ったことあった!なんとかしたい。」「ずっと不満に思っていることがあるのですが、解決することで起業できるかな?」いろいろ考えることがあるかと思います。

 起業は、人生を楽しく、幸せに生きていくための手段の1つです。起業しなくても、他に人生の選択肢はいくらでもあります。では、その手段である「起業」することで、あなたが成し遂げたいことは何でしょうか。そこからまず始めに考えてみましょう。考える視点としては、2つの視点があります。

まず、1つ目は、あなたの視点です。起業して、成し遂げたいことをしっかりと決める、つまり、起業の目的を定めることが必要になります。これから起業するには、いろんなアクシデントがつきものです。しかし、目的が定まっていないと、アクシデントに耐えられなくなり、途中で、リタイアする可能性もあります。そのためにも、成し遂げたいことを決めることは重要になります。

 2つめは、周りの人々への視点です。起業することで、どんな人のためにどのように世の中の役に立ちたいのでしょうか。起業は一人では、できません。いろんな人々からの共感、協力、応援がないと成立しません。そのためには、周りの人々を巻き込んでいけるような、起業することで成り遂げたいことを考え、伝えることが大切です。

ぜひ、起業を考え始めたら、まず、将来、成り遂げたいことを考えてください。

〈起業で成し遂げたいことを定めて実際に出店した例〉
 Aさんは、ネイルが大好きで資格を取得しました。そんなAさんには、「いつまでも輝き続けたい50歳以上の女性にキレイのお手伝いがしたい」という夢がありました。その夢を周りの人々に語っていくうちに協力、応援を得て、スタッフを雇用し、店舗出店をすることができました。

NPO法人中野中小企業診断士会 福島律子

中野区産業振興センターでは、5月17日に商店街で起業した人のための事例研究講座を行います。以下のページから申し込みができます。ぜひ、ご参加ください。