-第80回-
事業計画書を作ろう(2)
―事業計画書を作成する時の3つのポイント―
前回は、事業計画書を作成することのメリットについて述べさせていただきました。今回は事業計画書を作成する時に意識すべき3つのポイントについて述べていきたいと思います。
1.ストーリーを意識する
事業計画書は、事業概要、事業計画、資金計画、損益計画などで構成されていますが、これらが1つのストーリーで繋がっている必要があります。「どのようなビジネスをやるのか、どのようにビジネスを進めていくのか、そしてその結果としての数値はどのくらいなのか」といった一連の流れに整合性を持たせることが重要です。
2.魅力あるストーリーであるか意識する
ただストーリーがあり、整合性がとれていれば良いというものではありません。そのストーリーを魅力あるべきものにすることが重要です。魅力あるストーリーとは、そのビジネスの「優位性」「特殊性」「将来性」などがしっかりと示されているものであるということです。
3.実現可能性を意識する。
最後のポイントが、実現可能な事業計画書になっているかという点です。特に資金計画や損益計画の数字の部分では、あまり楽観的にならず少し厳しめの数字を入れていくことが重要です。少しでも数字的に無理を感じた時には、必ずプランの見直しをします。
以上が事業計画書を作成時に意識すべき3つのポイントになります。重要なのは、第三者が客観的にこの事業計画書を見たとき、「なるほど、これならうまくいきそうだ」ということをどれだけ感じてもらえる事業計画書になっているかという点です。
(事例)ストーリーを意識したプレゼンで協力者を獲得するBさん
Bさんは、ビジネス交流会で自分のビジネスを説明する機会がありました。そこで事業計画書で作ったストーリーに沿って説明したところ非常に理解と賛同を得られました。その経験から、融資や補助金申請に際しても常にストーリーを意識してプレゼンしたところ、資金獲得に成功しました。
この事例のように、魅力的かつ実現可能なストーリーは、相手の理解が得やすく、ご自身のビジネスへの賛同者、協力者を増やす結果にも繋がるのです。
そのそうは言っても一人で作成していくのは難しいと思われている方も多いと思います。是非ここは専門家に頼り、アドバイスを得ることをお勧めします。
中野区産業振興センター 相談窓口
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/162000/d014366.html
中野区専門家派遣制度 どこでも出張相談
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/162000/d004635.html
東京商工会議所 エキスパートバンク
https://www.tokyo-cci.or.jp/soudan/expert/
是非ともご自身のビジネスの前進のため、事業計画書作成に挑戦してみて下さい。
NPO中野中小企業診断士会 石川拓也