-第65回-
補助金・助成金を活用する(1)
- 補助金・助成金とは? どのように活用すればよいのか -
 
 創業後の課題として、運転資金の確保や、販路開拓のための広告・宣伝、集客のための費用など必要な資金の工面といったことがあげられます。
国や都などの行政は、起業家が円滑に創業をすすめ、販路を拡大することで、雇用を創出して日本経済を活発化させるために、創業融資の他にも、いろいろな補助金・助成金などを用意しています。
この補助金・助成金をうまく活用すれば創業時の資金調達の有効な手段となります。

■補助金・助成金とは
 創業融資などとは違い、原則的には返済が不要な資金です。助成金の多くは雇用など行政の政策に合致した要件などが合えば、受給できる可能性が高いものですが、補助金は募集要件を満たした上で応募し、審査を通過する必要があります。

■補助金・助成金活用における注意点
・補助金も助成金も、後払いとなります。申請した事業に経費を使い終わった後に、経費の内訳を報告し、確認してもらった後に、お金を受け取ることになります。
・採択後に発注した経費のみが対象。採択前に費用が発生しても対象にはなりません。
・補助金は、募集期間が限られています。いつでも応募が可能という訳ではないので、募集期間内に応募する必要があります。応募対象、応募要件にも注意が必要です。

■創業時に活用できる補助金・助成金
1)創業補助金
2)小規模事業者持続化補助金
3)ものづくり補助金(革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金)
4)トライアル雇用奨励金、キャリアアップ助成金
5)自治体独自の補助金(融資の利子補給、信用保証料補助など)

<補助金活用事例>
-販路開拓に小規模事業者持続化補助金を活用した事例
Aさんは、独自のブランドでチョコレート菓子を製造委託して、高級感のあるパッケージに詰め、小売店に販売する事業を始めていました。
大手食品販売チェーン、高級料亭のお土産向けなどに販路を広げていましたが、取引先毎の特徴のあるパッケージで販売したいという取引先の声が多かったため、
パッケージデザインや取引先毎の商品試作、さらにはIT化推進のための顧客管理ソフトなど、持続化補助金を申請して販路開拓に注力することにより、さらに売上を増やすことができました。

 この事例では、申請書作成にあたって、商工会議所の指導に加えて、中小企業診断士による無料の専門家支援制度を活用して、申請書作成を手伝ってもらいました。
事業者だけで申請書を作成することは不慣れなこともあり、難しいと思われますが、商工会議所や中小企業診断士などの支援を受けながら作成することにより採択率が上がることも期待できます。
どんな補助金・助成金があるのかを事前に知り申請の準備をすることにより、これらを活用することで資金調達の手段としてください。
次回は、創業時にお勧めの補助金・助成金についてご紹介します。

NPO法人中野中小企業診断士会 長谷川綱雄