-第206回-
知らないと損する!創業に役立つ情報とその収集方法(2)
-情報収集方法と有用な情報源-

前回は、創業前に知っておきたい3つの情報「創業の基礎知識」「業界動向」「創業支援策」について見てきました。創業するにあたって事前の情報収集が大切なことがおわかりになったかと思います。

今回は、その3つの情報はどこで収集できるのか、有用な情報源をいくつかご紹介します。

(1)創業の基礎知識
Webサイトにはさまざまな情報が掲載されており、本も数多く出版されていますが、まずは、創業の初歩からわかりやすく説明されている下記の資料がおすすめです。

●日本政策金融公庫「創業の手引」※令和4年6月付
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/pdf/sougyou_tebiki_book_202206.pdf
●独立行政法人 中小企業基盤整備機構「夢を実現する創業」※令和5年3月付
https://www.smrj.go.jp/tool/supporter/frr94k0000001vwq-att/yumeojitsugensuru_sogyo.pdf
  
(2)業界動向
 業種ごとに業界の概要や市場特性、業務知識、今後の課題などが掲載されている下記が役立ちます。「業種別開業ガイド」には、業界情報に加えて、業種別に開業のステップや手続き、留意点なども書かれています。

●「業種別審査事典」((一社)金融財政事情研究会)【本】※4年ごとに発行
●「業種別業界情報」((株)経営情報出版社)【本】 ※毎年発行
●「業種別開業ガイド」(J-Net21:中小企業基盤整備機構)
https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/index.html

(3)創業支援策
 各中小企業支援機関がそれぞれのWebサイトで創業支援策を案内していますが、下記が比較的読みやすく、内容も充実しています。日本政策金融公庫は国が100%出資している公的金融機関であり、公庫の創業融資は多くの創業者に利用されています。

●日本政策金融公庫「創業支援」
 https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/
●中小企業基盤整備機構「J-Net21」の「起業・創業に役立つ情報」
 https://j-net21.smrj.go.jp/startup/index.html

なお、自分ひとりで情報収集することも大切ですが、創業に際して悩みや不明点があったら、中小企業支援機関などの無料相談窓口で相談してみましょう。相談員と話しているうちに解決の糸口や新たな発想が見つかったという方も多いです。

中野区では、下記の相談事業が行われており、創業予定者ももちろん相談できます。中小企業診断士が無料で相談に応じていますので、ぜひ利用されてみてはいかがでしょうか。

●中野区産業振興センター「商工相談」 ※対面相談 
 https://nakano-sangyoushinkou.jp/management
●中野区「どこでも出張相談」 ※出張相談・オンライン相談 
 https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/218000/d004635.html

とにかく、創業に焦りは禁物です。じっくり時間をかけて、「頭」だけでなく「足」も使って情報を集めてみる。そして、支援機関の相談員に相談したりして「人」にも頼ってみる。創業後に「こんなはずでは…」とならないように、慎重に進めていくことが大切です。

あなたの創業が成功することを心から願っています。

※お断り
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最新の内容であるかどうか、必ず更新日や発行日を確認してからご利用ください。

NPO法人中野中小企業診断士会 近藤有希子